濃度計は他の測色計と同様に、キャリブレーションを時折検証する必要があります。今日製造されているものは、高精密な電子装置です。これらの装置は全ての要素が確実で、信頼性に優れています。ほとんどの場合、キャリブレーションカードは何週間または何ヶ月も維持されます。一方、装置の要素の衰えと共に測定精度は変動します。これに最も影響をおよぼす要素は、フィルターおよびランプの年数です。
この変動は、装置の再キャリブレーションを行うことで削減または排除することが可能です。これは装置の使用度によって、定期的な間隔で行ってください。
一般的には、キャリブレーションを毎日チェックすると良いでしょう。ここでは、キャリブレーション基準板を測定し、装置のキャリブレーションが維持されていることを検証しています。反射および透過濃度計の両方に対する許容値は同じで、+/- 0.02濃度単位です。キャリブレーション基準板の測定値がこの許容値内であれば、装置の再キャリブレーションを行う必要はありません。
使用頻度が高い、または2交替で同じ装置を使用する場合は、キャリブレーションをより頻繁にチェックしてください。交替制の場合、朝組の始めに行うのが良いでしょう。そうすれば、誤った処理や本体の故障により装置のキャリブレーションが衰えた場合、製造品質の監視に使用する前に欠陥を検出することができます。使用頻度が高い場所においては、1日に最低2回、できれば3回キャリブレーションをチェックしてください。
キャリブレーションが高レベルで維持されていることを確認するためには、キャリブレーション基準板を最良の状態で維持しなければなりません。装置別のキャリブレーション手順は、使用説明書をご参照ください。