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標準光源装置を用いた効果的な色評価のため

標準光源装置とは?

標準光源装置は、物体の色を観察するときによく使用される人工光源の装置です。さまざまな業界で使われています。 通常、照明条件が変わると、色の見え方も変化します。そのため、デザインや開発、調色、生産、品質保証の各プロセスにおける標準光源装置で行われる視覚評価は、とても重要な役割を持っています。

ある製品を購入するには、お客様は目で見て購入を決定するからです。 分光測色計で特定の光源下での色測定を正確に行っても、製品を設置している場所で見る場合とは、条件が異なり、周囲の色の影響を受ける場合があります。

そのため、分光測色計で測定した結果は許容範囲内に収まっていることが重要ですが、お客様にとっては店舗に並べる製品の色がどうイメージできるかが重要です。それを確かめるため、販売の場所とほぼ同じ照明の下での視覚検査が必要です。 標準光源装置を使用することで、常に安定した環境で、お客様と同じ光源の下で製品の色の見え方を評価することができます。

なお、いつも安定した結果を得るために、標準光源装置に採用する各種の光源の性質を一定に規定する必要があります。 国際照明委員会(CIE)をはじめ、各国はその国際基準に基づいて適切に定められています。日本では日本産業規格 (JIS) によって標準光源を定めています。

光源の種類

標準光源装置に採用される光源の種類は、JISでは、色比較用ブースの常用光源として、CIE標準イルミナントD65もしくは補助イルミナントD50、 または標準の光Aに近似する分光分布を持つ常用光源で照明することが、定められています。

なぜ標準光源装置が必要なのか?

現在でも、製品の色合いの調整は目視で行われる企業が多くあります。目視で視覚評価を行うことは十分だと思われます。 しかし、長期的に見ると、それはベストソリューションではありません。なぜ標準光源装置が必要なのか、以下のいくつかの理由があります。

・白の色合いはすべて同じではないから

人間の目は、白色光を見たら、ただ白い光だと思いがちですが、そうでもありません。
白色光は、赤、オレンジ、黄、緑、青、藍、青紫という可視光線のすべての色で構成されています。光源によって、これらの色の比率は異なります。 その結果、人間は光源から照らされる物体の色をどのように認識するかということになります。例えば、白熱電球のタングステンフィラメントの下で青い部品を評価する場合、 白熱電球は青色領域の光エネルギーをあまり持っていないため、小さな色ずれを見ることができません。
そのため、それぞれの光源で色を評価し、視覚的に問題がないことを確認した方が良いでしょう。

・周りの環境から来た色の影響があるから

人間の目は、自分が思うとおりの色を「見る」ように適応しています。リンゴを思い浮かべてください。どこを見ても赤い。 しかし、夕暮れのキッチンで見るよりも、晴れた日の午後3時に外で見る方が、ずっと鮮やかに見えるはずです。目視では、リンゴが赤く見え続けるのです。 しかし、逆に、周囲の色が、目視に影響をあたえることがあります。黄色いカウンターに置かれた赤いリンゴを見ると、グレーに置かれたリンゴよりもオレンジ色に見えるのです。
そのため、マンセルグレーで塗られている標準光源装置は、このような影響を排除することができるため、目視評価が乱れることなく目の前のタスクに集中することができます。

・メタメリズムは厄介な要素から

メタメリズムとは、ある光源の下では一対のサンプルが一致して見えるが、別の光源の下では一致しない光学現象です。 この現象を避けるために、標準光源装置を使用して、様々な光源の下で製品を確認し、確実に色が一致するまで品質管理作業をしっかり行います。

さらに、昼間の明るさは一定ではないことや、蛍光増白剤の影響を確認したいときなど、標準光源装置を使用する理由はまだたくさんあります。
詳細は以下のブログよりご参照ください。
https://www.xrite.com/blog/the-science-behind-visual-evaluation

標準光源装置の使用メリットとは?

上記の通り、標準光源装置は視覚評価の工程においてとても重要な要素です。標準光源装置を使用することは、さまざまなメリットがあります。

まず、異なる照明下において、製品パーツを並べて、評価することができることです。これにより、無駄な作業、欠陥品やブランドカラーの不一致などを避けることができます。さらに、メタメリズム(2つのサンプルがある特定の光源下では一致し、他の光源下では、一致しない現象)や蛍光増白剤の影響も早期に発見することができます。

もう一つのメリットとしては、どんな場所でも納品先と同じ環境で確認作業を行えます。

その理由は、標準光源装置が昼光(D50、D65)白熱光タングステン、蛍光灯、LED 電球を含む様々な環境光を再現できますから。店頭に並ぶ商品が、消費者が購入した後も、庭、家庭や事務所など、どんな場所においても一貫した外観を提供します。

エックスライト社の標準光源装置は、目視評価の基準になるJIS、DIN、ANSI、BSI、ISOなどの国際規定にも準拠することです。エックスライト社の標準光源装置を使用することで、安心して同じ環境で安定の結果を得られます。

よく起きるメタメリズムは何?

メタメリズムとは、ある光源の下では一対のサンプルが一致して見えるが、別の光源の下では一致しない光学現象です。

メタメリズムの起きる理由や対策方法について、以下のブログと技術資料よりご参照いただけます。
https://www.xrite.com/ja-jp/learning-color-education/whitepapers/why-use-daylight-in-your-lightbooth
https://www.xrite.com/ja-jp/blog/what-is-metamerism

おすすめ標準光源装置一覧

業界トップクラスのエックスライト標準光源装置(照明装置またはライティングブース)は、マクベス技術に基づいた様々な照明条件を再現し、印刷や工業用途のニーズに対応します。下記から各製品をご覧ください。お客様の用途に適した製品をご紹介します。

XRite

SpectraLight QC(スペクトラライト・キューシー)

重要なビジュアル評価


フィルターを使用するタングステン・ハロゲン昼光と LED オプションを含む 7 つの光源により、正確な昼光を再現し、効果的な目視評価をサポートします。

XRite

Judge QC

目視評価


このコンパクトで軽量な照明装置は、LED オプションを含む 5 つの光源を用いて、小型サンプルの色を正しく管理された照明下で評価します。

Pantone3

PANTONE 3


Pantone 3」は品質の高いエントリーレベルの照明装置で、オフィスや工場の環境にも適応するスタイリッシュでコンパクトなデザインを採用しています。

Harmony Room - Carousal Slide

Harmony Room(ハーモニールーム)

観察条件をカスタマイズ


ハーモニールームは SpectraLight QC 照明装置を装備。カスタム設定された昼光シミュレーション機能を用いて、大型部品や組立品、複数の製品を並べ、効果的な目視評価を行います。


プレミアなライトブース

SpectraLight QC(スペクトラライト・キューシー)は、業界で最高品質の 7 つの光源を装備。フィルターを使用するタングステン・ハロゲン昼光(D50/D65)、冷白色蛍光灯CWF、白熱光「A」、2300K/日没光、UVA、その他 2 つの蛍光タイプ(U30、U35、TL83、TL84 から選択)、2 つの LED 光源(L940/L950から選択)を提供します。このプレミアブースの電源スイッチは即座に反応し、インジケーター照明がより安心した操作をもたらします。  

サプライチェーン全体に経済的に導入可能な照明装置

堅牢な Judge QC(ジャッジ・キューシー)照明装置は、2 つの昼光(D50 または D65)、冷白色蛍光灯CWF、白熱光 A、UV、TL84 または U30、LED 光源(L940/L950から選択)の 5 つの光源を用いて安定したカラー評価を行います。

エントリーレベルのコンパクトな照明装置

Pantone 3(パントン3)は 3 つの光源を提供し、ユーザーフレンドリーな照明装置です。粉体塗装の金属表面の Pantone 3(パントン3)は、オフィスや工場の環境にも適応します。

目視評価ツール

目視評価に考慮するもう 1 つの要素は、担当作業員の能力です。ファンズワース・マンセル 100 ヒューテストは、作業員の色識別能力を的確に評価します。


標準光源装置の活用事例


標準光源装置にさらに知りたい方へ

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