濡れた・乾いたデニム生地を測定するには
デニム生地の各パーツを服につなぎ合わせる際、全ての色が一致しなければなりません。インライン測色ソリューションは、生地を濡れた・乾いた状態で測定し、的確にシェード分類されたものを出荷します。
課題
「一貫した色」を確保することは、デニム生地メーカーの大きな課題です。
- それぞれの生地は、インディゴカラーで染色する作業を繰り返すことによって、特定の色が実現します。
- デニム生地の色は、着色剤の量によって変動します。
- 染料濃度、化学、温度、染料時間などの要素は最終色に影響します。
- デニム色は、乾燥後に変化する場合があります。
- デニム生地メーカーは、持続性の高いシステムに取り組む必要があります。
ソリューション
インライン測色ソリューションは、染色工程全体において、生地を濡れたまたは乾いた状態で測定し、カラー品質を評価します。非接触測定を行う分光測色計「ERX130」は、トラバースビームにのローラー上の 300mm の距離に設置。スポット測定には検証テーブルに設置します。測定フィールドが 90mm の ERX130 は安定した測定を行い、カラーデータを品質管理用ソフトウェアに出力。ISO に準拠するための必要な対策を行います。
結果
デニム生地メーカーにおける、インライン測色ソリューションの活用法:
- セットアップとシェード変更作業を 20~50% まで短縮
- 問題を初期段階において発見し、品質を 25~35% まで向上
- 無駄を 20~50% 排除
- ISO 9001 に準拠する工程を記録
- 持続性の高い「サステナビリティ・システム」を実行
使用法
測色は、デニム生地の染色工程において重要な作業です。
染浴:
- テキスタイルは、機械工程の始めに染浴します。
- ERX 130 をローラー上のトラバースビームにセットし、濡れた状態の生地を中央から左右に測色を行います。
- 測定データは品質管理用ソフトウェアに転送し、一貫性を評価。パッダローラーの接触圧力を調節、余分な染料を落とし、色を管理します。
ロープの染色:
- デニム生地の糸は、染色後にまとめて測定します。細い糸の場合、測定範囲を大きくするために複数の糸をまとめます。
- ERX130 をトラバースビームにセットし、ローラーが前後に移動する間、中央から左右に測色します。
- 大型測定スポットが備わった ERX130 は多くの繊維を検出し、より安定した測定値を出力します。
- 測定データは品質管理用ソフトウェアに転送。色の一貫性を評価し、生地をシェード分類します。
品質管理の最終段階:
- 生地を調整、洗浄、乾燥するとデニム色に影響します。そのため、出荷前に再度カラーチェックを行う必要があります。
- ERX130 を検証テーブルにセットし、スポット測定を行います。
- 測定データを品質管理用ソフトウェアに転送。出荷前に、色の一貫性を評価し、必要な対策を講じます。
関連製品
分光測色計「ERX130」
アパーチャーが 30mm、波長間隔は 330 nm ~ 730 nm、光学分解能は 1 nm の堅牢な非接触式分光測色計です。優れた互換性と、短期・長期的安定度を発揮します。テクスチャの多い生地にも、d:8° の光学幾何条件に近い、調和のとれた正確な測定を行います。
品質管理ソフトウェア「ESWin(イーエスウィン)」
測定装置を管理し、色彩値を 1 nm ステップで計算。色が許容値内に収まることを検証する品質管理ソフトウェアです。ISO 認証に準拠するようカラーデータを監視し、改善点を洗い出します。
優れた調色
エックスライト社のインライン測色ソリューションは、生地を濡れた・乾いた状態で品質管理。問題を即座に検出し、生地を色に基づいて分類します。