カラーマネージメントワークフローにおいて、プリントアウトとモニター画面のマッチングを行うには、最低でも次の3つの要素が必要になります。
モニタープロファイルはフォトショップのようなカラーマネージメント対応アプリケーションがディスプレイ上に正しい色を表示することを可能にします。プリンター上に同様の見えを再現するには、既存の色情報を使用されているプリンター/用紙/インキの組み合わせに対して適切な値に 変換しなければなりません。加えて、プリンタープロファイルは用紙上のインキの見えを正しく記述することも必要です。このため、プリンタープロファイルはプリントアウトと画面をマッチさせるために非常に重要な要素になります。不正確なプリンタープロファイル(もしくはプリンタープロファイルを使用しない場合)ではマッチングさせることは不可能といえるでしょう。
ほとんどのケースでは、モニターはプリンターが再現できるよりも広い範囲の色(色域)を表示することができます。そのため、プリンターでモニター上の色を全て再現することはできません。しかし、その代わりに、モニター側でプリンターにマッチするように表示させることができます。下のグラフはこれらの色域の違いを表しています。
中央のピンク色の小さな塊はサンプルのプリンターが再現できる色の範囲を表現しています。外側の透明な塊はサンプルのモニターが再現できる領域です。
モニター上でプリンターのイメージを表示するには、一度イメージをプリンタープロファイルを通し、色領域を小さく変換した後、モニタープロファイルを通して表示します。一般的にこのことをソフトプルーフといいます。PhotoShop7以上の校正設定では、オリジナルのイメージに変更を加えること無しに、プリントアウトのイメージを画面上にシミュレーションする機能を提供しています。 その他のワークフローでは、画面上で正しい色を確認するには、一度プリンターの色域へイメージを変換する必要があるかもしれません。この場合には、オリジナルイメージが誤って変更されることのないように、オリジナルの複製をとってから変換されることをお勧めします。
モニターとプリントアウトのマッチングで上手くいかない場合、上記の要素をそれぞれ確認してみてください。全てが正しくセットされれば、リーズナブルなマッチングが実現できることと思います。サードパーティーソフトウエアのカスタムプロファイル設定に関する情報は this pageをご参照ください。