カラーワークフローにおいて、品質管理は重要な要素の一つです。多くの場合には、ポータブル型分光測色計が使用されます。場合によっては、ベンチトップ型分光測色計がより適切な選択となります。 本日は品質管理にベンチトップ型分光測色計を選択する理由と、カラーワークフローを最良にするためのコツを紹介します。
品質管理にベンチトップ型分光測色計を選択する5つの理由
1 - 高精度である
エックスライト社のポータブル型分光測色計は非常に高精度ですが、ベンチトップ型分光測色計はさらに最高の精度を持ち、測定機器間の誤差も少なくなっています。許容範囲が厳しい場合や、偏差が受入率(および廃棄率)に影響する可能性がある場合は、品質管理用のベンチトップ型分光測色計の購入を検討する必要があります。
2 - サンプルのサイズが小さい
ポータブル型分光測色計の最大メリットはサイズと重量です。小型で、持ち運びが安易により、入荷から、生産、研究ラボまで、あらゆる場面で測色を行えます。 しかし、サンプルが比較的小さく、ベンチトップ型でも測色できる場合、ベンチトップ型分光測色計が適しているかもしれません。
3 - 多種多様なサンプルを測定
エックスライト社のベンチトップ型分光測色計には、反射・透過の両モードでの測定が可能なものもあります。そのため、ポータブル型分光測色計より、多くのサンプルでの測色を行うことができます。
エックスライト社のベンチトップ積分球分光測色計 Ci7600, Ci7800, Ci7860モデルは、5つのモードで測定することができます。
- 透明サンプルの直接透過測定
- 半透明サンプルの全光線透過率測定
- 反射率・透過率測定により、色や不透明度を評価するための反射率・透過率データを取得
- 光を散乱させる半透明のサンプルのヘイズ測定が可能。
(エックスライト社のCi7000シリーズは、ASTM D1003Bに準拠したヘイズ測定が可能) - 異なるアパーチャサイズでのSPIN/SPEXの測定、SPIN/SPEX同時反射率測定
4 - サンプルは液体、ゲル、粉体、または他の不規則な状態
液体、プラスチック、粉体などのサンプルで測色を行うことは、難しい場合があります。このようなサンプルを測色するため、エックスライト社ではCi7000シリーズに以下のようなサンプルの測定に対応するパーツやアクセサリーを提供しています。
- ポートアップアクセサリーフィートキットとポートダウンスタンド:粉体などのサンプルを垂直に測定するため
- 25 mm ガラスアパーチャー:ガラス越しにサンプルを提示するため
- 透過キット:透明・半透明なサンプルや液体を再測定するため
- 空気圧式サンプルホルダー:繊維を測定するため
5 - 大きな測定径が必要な方
エックスライト社のポータブル型分光測色計は14mmの測定径まで測定できますが、ベンチトップ型分光測色計の場合は、最大 25 mm の測定径で測定できます。 これにより、より広い範囲を平均化することができ、テクスチャーや模様のあるサンプルに有効です。
品質管理のワークフローを最適化するコツ
分光測色計を最初に購入したとき、一定の許容範囲内で測色するために校正され、確認されます。しかし、正確かつ一貫性を持って測定し続けるために分光測色計のメインテナンスは不可欠です。デバイスクリーニング、キャリブレーション、定期メーカー校正を受けない場合のリスクについて、「カラードリフト」ブログ(英語版)をご覧ください。
ここでは、ベンチトップ型分光測色計が許容範囲内で測定を継続でき、最適な品質管理のワークフローを実現するための2つの方法を紹介します。
1 - NetProfilerを活用
NetProfilerは、ソフトウェアとカラースタンダードを組み合わせ、測色計を手元に置いたままで、機器の性能調整と検証、修理が必要な機器を特定、機器間のばらつきの低減も簡単に行えます。
NetProfiler:
- 機器のプロファイリングが必要な場合に通知
- 経年変化や環境条件による不具合を自動的に検証し、機器の性能を最適化します。
- インターネット接続の有無にかかわらず、機器のプロファイル作成が可能です。
- 色違いの製品が発生する前に、修理が必要な機器を特定することで、生産コストを削減することができます。
- 複数の部門や地域にまたがる複雑なサプライチェーンにおいて、色の一貫性を確保します。
2. サービスオプションを加入
エックスライト社のサービスオプションは、分光測色計が常に出荷時の状態で、最高のパフォーマンスで動作できるよう、定期的なメインテナンスを行います。様々なオプションから選択できるため、投資から最大限の利益を得て、認証を維持することが簡単になります。
サービスオプション:
- 正確なカラーデータと信頼性の高いワークフローを実現するために、信頼性を向上させ、デバイスの寿命を延ばします。
- ISO認証オプションにより、認証を維持し、厳しい品質要件や規制要件を満たすことができます。
- ダウンタイムを削減し、ワールドクラスのサポート、一貫した再現性のあるサービス、そしてほとんどのプランで貸し出しユニットを提供します。
- 予期せぬ故障で費用がかさむのを防ぎ、予測可能なメンテナンス予算で将来の計画を立てることができます。
品質管理ワークフローに最適なベンチトップ型分光測色計を選ぶには?
ベンチトップ型分光測色計が品質管理ワークフローに適切なデバイスであると判断したら、次に、どの機種が良いか、考えないといけません。
エックスライト社のベンチトップ積分球分光測色計 Ci7000シリーズは、幅広い業界のニーズに応える5つのモデルを準備しています。
適切な機種を選べるよう、是非エックスライトまでお問合せください。