パッケージング業界では常に「サステナビリティ」が最優先とされています。サステナビリティとは、環境のニーズと次の世代を考慮し、あらゆる手段を用いて生産工程における無駄を排除することです。それは、社会的責任を配慮するだけではありません。消費者は商品の購入を決定する際、サステナビリティに取り組む商品であるかどうかをチェックする傾向にあるためです。
もちろん、サステナビリティに取り組むことだけが、店頭に並ぶ商品ブランドを形成する要素ではありません。新型コロナウイルス感染症に関する水際対策が強化されると共に、印刷工程やカラーの承認作業を現場で行うことが困難になってきており、それにより印刷工程が長引き、またパッケージ色のあらゆる問題にもつながっています。そのような工程は目標から外れ、無駄なコストが発生してしまいます。
サステナビリティに取り組むと同時に、新型コロナウイルス感染症に関する水際対策にも対応できるパッケージを実現するには、手作業を要する旧式システムから、テクノロジーベースのワークフローに移行し、コスト削減と一貫したブランド色の確保に努める必要があります。
欧州コカ・コーラが、驚きの結果を見せた事例をお見せしましょう。
欧州コカ・コーラが実戦した、持続可能なパッケージ印刷のワークフロー
エックスライトおよび米コカ・コーラは長年にわたり、ColorCert Suite(カラーサートスイート)を使用した印刷品質プログラムを共同管理してきました。それはサステナビリティ、時間、コストなどの優先事項を重視し、パッケージングのサプライチェーン全体において、またパッケージの素材を問わず正確な色を確保するプロセスです。
欧州コカ・コーラの印刷品質プログラムは、デジタルカラーワークフローを基本としています。欧州コカ・コーラは、異なるパッケージ素材に対し的確な色を定義・指定。現物サンプルを評価する作業から、デジタルデータの共有へと転換してきました。これにより欧州コカ・コーラは、プルーフやサンプルを世界中の関係者に送付する作業を排除し、コロナ対策も万全となりました。
欧州コカ・コーラはデジタルデータ印刷プログラムを用いて、全ての印刷会社からスコアカードサーバーのジョブスコアを受信。これにより、パッケージ印刷のサプライチェーンは実用的なデータを使用し、効果的な作業を実現することができました。
- カラーコミュニケーションから、主観的なフィーリングを排除
- 生産段階に入る前に、基準色と一致することを確認
- 製造工程全体において色を管理
- 実際の試作品を作成せずに、素材をバーチャル再現
- サプライヤーが期待に応え、実現可能な結果を出力できるようサポート
欧州コカ・コーラが手掛けた新デザイン
欧州コカ・コーラではつい最近、新しい製品デザインを発表しました。欧州コカ・コーラはデジタル印刷品質プログラムを採用したことで、印刷会社に明確な許容値と実現可能なターゲットを設定可能となり、またブランドオーナー、マーケティング社員、プロダクトマネージャー、エックスライト社のスペシャリストを現場に送り出す必要もなくなりました。その結果、欧州コカ・コーラは最終デザインを半分の時間で作成可能となり、持続可能な印刷工程とコスト削減が実現しました。
欧州コカ・コーラの印刷マーケティングマネージャー、ルイ・ジョリー氏は次のように話しています。「欧州コカ・コーラでは、エックスライト社のデジタルブランドカラーの仕様指定ツール、測色ツール、印刷品質プログラムを導入した結果、パッケージ製品のデザイン能力を強化し、市場進出への時間を短縮することができました。さらには、製品パッケージの印刷コストが低下し、常に一貫した色を印刷できるようになりました。」
持続可能なパッケージ印刷のワークフローをお探しですか?
ブログ記事「デジタルカラーがパッケージング作業を一体化」では、様々なメリットをご紹介しています。また、ブランド商品のパッケージ作成に関する弊社のスペシャリストが皆様のご相談を承ります。
ColorCert Suite(カラーサートスイート)はパッケージング工程において、色と印刷仕様を厳密に管理し、旧式のサイロ型情報を共有ワークフローへと変換します。 | |
クラウドベースの PantoneLIVE は、Pantone カラーの効果的なデジタル処理とコミュニケーションをサプライチェーン全体でサポートします。 |